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GJ部原作の1巻が刊行されたときのキャッチコピーは「史上初、四コマ小説!」といったものだったと記憶している。GJ部の原作小説というのはひとつ数頁の独立した掌編が何の脈絡もなくただ三十も四十も寄せ集まって一冊の本になっており、ストーリーに類するものはまったく排除されていて、なるほど「四コマ小説」とは上手いことを言ったものだと思う。主人公的ポジションのキョロ君は「GJ部の部室の前を通りがかったところ突然袋詰めにされ拉致されて強制的に入部させられた」ことが節々でほのめかされるが、その具体的な様子については一向に語られる様子がないし、こないだアニメにも出てきた緑髪の後輩にしてもアニメ6話の時点では影も形もなかったのが7話の冒頭では既に部の一員になっていて、彼女もまた袋詰めで拉致されたということだがやはりその場面なり様子なりが具体的に描写されることはない。GJ部は万事その調子で、はじめは戸惑ったものの、やがて「これは実はよく考えられたシステムなのかもしれない」と思うようになった。
GJ部の成功と神メモの失敗 (via saitamanodoruji)
まあ、確かに、源氏物語の昔より乙女のツボなんてものはさしたる変化もなく、大映ドラマも韓ドラも少女漫画もコバルトもBLもそしてケータイ小説ですらも、その物語の骨格だけを取り出せば大同小異の似たり寄ったりのラブストーリーだったりするわけだけで、女力のありあまった現役乙女な寂聴センセーも、ある面においては、ケータイ小説を書くことはできるのだろう。
しかしこの、溢れかえる微妙な感じというのはなんなのだろう。しばし考えて、はたとわかった。
「この小説、全然へぼんじゃないからだ」
古くは「影人たちの鎮魂歌」、あるいは「シャイニーマーメイド」。
超絶的に下手で、かつ、リアリティーゼロのありえない設定てんこもりの小説なのだが、作者の暴走する激しい愛とパトスと妄想につい読まされてしまう、むしろそのやり切った姿勢に読後に感動すらしてしまう、そんなへぼいけど愛に満ち溢れた物凄い作品を、敬意をこめて「へぼん」と女性同人界では呼ぶ。
「小説なんて今まで一度も書いたことがない、けれどもわたしはこれを書きたいんだ」
この無駄な愛と情熱と若気が奔流となって心の喫水線を溢れ出た時にへぼんは生まれる。つまり――、人が小説を書く人として生まれる時の「おぎゃー」という最初の一声、それが「へぼん」なのだ。
赤子の泣き声が伝わるように、へぼんは拙かろうと、その全身全霊をこめた一心さゆえに伝わるのだ。
しかし、赤子が成長していつか大人になるように、「へぼん」な作者もやがて、書きつづければ激しい熱は冷め、しだいに固まっていく。プロになる人もいれば、それなりだが上手くなった人、下手なりにまとまってしまう人、しかし赤子が赤子のままでいられないように「へぼん」のままでいられる人は、ほとんどいない。
よって完璧なる「へぼん」はその存在自体が一発屋であり、生まれたとたんに伝説となるのである。熱塊ような激しいパトスは「へぼん」だけの特権なのだ。
プロフェッショルな場でない同人界には、このような「へぼん」要素をもつ作品がたくさんある。むしろおのれのへぼんな作品と相手のへぼんな作品を叩きつけあい、ありあまった情熱と妄想をさらに増幅させていく、それが同人という場の本来のなのでは、とわたしは思っている。
それはケータイ小説という(本質的には)アマチュアリズムな場でも、同じではないのかなあ。
ケータイ小説を「下手だ、読むに耐えられない」と評するのは、どこか違うとわたしは思っている。あれは、言葉を持たないものが、言葉を持たない同志に向けて必死につたない物語を綴っている、その共犯関係で成立している世界なのだ。
であるから、このケータイ小説「あしたの虹」がもし評判になるとしても、それは本来ケータイ小説を楽しむ層とは別なんじゃないかなぁ、という気がする。言葉を武器として巧みに扱うプロで大人な瀬戸内寂聴だし、それは文章から滲み出ているもの。
ケータイ小説の読者層からは「子供同士で楽しく盛り上がって遊んでいるところに割りこんでくる悪気はないけど無粋な大人」といった感じで軽く受け流されるのではないか、と。
「見てくれはこんなだけれども、みんな混ぜてよっ。わたしだっては本当はみんなと一緒にお砂遊びや鬼ごっこがしたいのっっ。したくてしたくて仕方ないのっ」という感じのやむにやまれぬ熱いパトスは作品から感じなかったんだよね。ちょっと遊んでみよっかな、という軽い感じ。全然向こう見ずでもなければ、むちゃむちゃでもない。心に余裕のある作家のあくまで「お遊び」なのだ。
小説の同人誌、なにがいいってR18でも修正がいらないということ。ちんぽはちんぽって書いていい!!!!!!ち◯ぽとか書く必要がない!!!!!!ヒュウ!!!!!!楽だよ!!!!!!みんなもえっちな小説を書こう!!!!!!形式なんて気にすんなよ!!!!!書きたいように書こうぜ!!!!!!
すぺらんつさんのツイート (via raiga01)
今の子は本を読まないというが、うちの子は最近ラノベをよく買って読んでいる。でも漫画は読まない。友達もそうだという。なぜ漫画よりラノベなのかと聞くと、ラノベは小説なので学校に持っていって読んでいいからだと教えてくれた。ラノベが売れてる理由がわかった気がした本屋よりpic.twitter.com/UjSoIDkieK
Twitter / penpal_pfm (via dotnuke)
